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浜松市の観光をブランディング視点から考える

浜松市は世界に誇る技術力、製造業のメーカーが有名な地方都市です。その一方で、農業も盛んで農家の数は全国一位というデータもあります。最近では、浜名湖を周辺とした観光にも力を入れていて、浜松市は「マリンスポーツの聖地」を掲げて、サーフィン、ビーチバレー、水上スキー、フライボート、ビーチラグビーなどを後押ししています。

そんな環境の中、デービット・アトキンソンさんが書いた『新・観光立国論』を読みました。デービット・アトキンソンさんはイギリス人で元ゴールドマン・サックスのアナリスト。現在は京都の小西美術工芸社の代表を務めるという異色の経歴です。

著書の中でも印象的だったのが、観光立国として成立するには「気候」「自然」「文化」「食事」の4つの条件を満たす必要がある。すべて満たさなくても、1つの条件が突出しているだけでは厳しいという視点です。さらに、日本人が日本の良さと考える「おもてなし」「マナー」「交通機関の正確性」は、観光の主軸にはならず、副次的な要素にしかならないという見解です。

『新・観光立国論』は、国について述べていますが、地方であっても同じことが言えると思います。浜松市は自然が豊かで、食材も多彩にあります。しかし、住んでいる人、訪れる人がどこか物足りないと感じているのは「文化」でしょうか。文化はすぐに熟成できるものではないし、歴史的な名所が数多くあるわけではありません。

その一方で、政令指定都市の幸福度ランキングで「住みやすさ1位」になった、浜松市。観光地としては全国に名だたるほどではなくても、住民は暮らしやすいと感じているということでしょう。住んでいる人が「実は感じている良さ」が、この地域の魅力であり強みになる得るのかもしれません。

観光という側面で考えていくことはもちろん重要なことですが、地域の魅力を多角的な視座で見れるように、「この土地ならでは」を、これからも考え続けていきたいと思います。

2018-09-12 | Posted in Blog, その他No Comments »